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 グリコヘモグロビンA1c(HbA1c)は、2012年4月1日よりそれまで用いられていた日本糖尿病学会(JDS)値から米国などで広く用いられているNational Glycohemoglobin Standardization Program(NGSP)値に移行しました。ご存知のようにHbA1cは、糖尿病の診断や血糖コントロールの指標として糖尿病患者の診療において不可欠の検査項目となっています。 この度のJDS値からNGSP値への移行が遅滞なく適切に行われ、我が国が誇るHbA1cの測定精度が維持・向上されることが、今後の我が国の糖尿病診療・研究の発展の上で大変重要です。この目的達成のためには、検査機器・試薬メーカー、病院や検査所におけるHbA1cの適正な運用や精度管理について、科学的に評価・監視するシステムの確立が必要となります。

この度、日本糖尿病学会の発案によって、我が国の臨床検査の基幹学会である日本臨床検査医学会(JSLM)の主導でHbA1c測定の適正な国内認証の監視と測定値の維持管理を行い、NGSP値の適正かつ健全な運用がなされるよう管理することを目的としてHbA1c適正運用機構が設立されました。 HbA1c適正運用機構は、日本臨床検査医学会(JSLM)、日本糖尿病学会(JDS)、日本臨床化学会(JSCC)、日本臨床衛生検査技師会(JAMT)、日本臨床検査標準協議会(JCCLS)から適切と考えられる委員を選出して構成され、日本臨床検査薬協会(JACRI)から技術専門委員がオブザーバーとして出席することとなりました。

HbA1c適正運用機構委員長 村上 正巳